県教委会議を傍聴しに行きました

5月の県教委会議(定例会)では入試平均点等の発表があります。

ということで、いつもより早起きして県庁まで傍聴に行ってきました。

が、抽選に漏れて傍聴できませんでした・・・

今年も某大学の教育学部(?)関係の方(おそらく先生と学生さん)が大勢いらしたんですよね。昨年は傍聴できたのですが、今年は見事に外れてしまいました。

しかし! 災い転じて福となす。

私同様、抽選に漏れた同業者の方と色々お話ができて、たっぷりと入試情報を入手することができました。傍聴より有意義な時間を過ごせた気がします。

 

令和6年度の公立高校入試結果(平均点等)は、県教委のHPからダウンロードできました。

https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shidou/press/2024/koukou/r60522nyuushikekka.html

R6 公立高校入試 教科別得点分布

上のグラフは各教科の得点分布状況です。(各教科の比較がしやすいよう自作しました。ですので県教委発表のものとは微妙にずれていると思います。)

千葉県の公立高校入試結果は毎年このようなグラフになります。

国語・・・一極集中しすぎです。理由は簡単。「時間が足らないから」です。文章量が多すぎます。英語のように60分で検査を行えば、もっと分散すると思うのですが。70点以上の高得点者が5教科の中で最も少ないです。「国語が得意」という生徒がかわいそうです。もう何年もこの傾向が続いているのに一向に改善されません。県教委はこれでいいと思っているのでしょうか?

数学・・・例年よりはばらけた感じがしますが、傾向としては国語と同じです。時間が足らないのと、点差がつく正解率50%前後の問題が少なく、簡単な問題と難しい問題に2極分化していることがグラフがこうなる原因です。

英語・・・毎年、県教委からは「点数の2極分化を好ましく思わない」旨の発言があるのですが、個人的には2極分化は「やむを得ないもの」むしろ「こうなって当然のもの」と思います。なぜなら、英語は中学入学前から習い事として英会話スクール等に通っている生徒がいるからです。数検準2級を取得している中学生はごく少数と思いますが、英検準2級なら珍しいことではないですよね。「英語が得意な生徒がきちんと高得点を取れている」という視点で見れば、このグラフは好ましい形ではないでしょうか?

理科・・・2年連続で簡単な問題が多かったですね。ただ、正解率50%前後の問題もそれなりにあったので、理科が苦手な人で50~70点、得意な人は80点以上と、点差は小さいものの、それなりに点数は分散したようです。

社会・・・いい感じで分散していますね。これは正解率40~70%の問題が多いため、社会が得意な生徒はもれなく正答し、逆に苦手な生徒はどれも点が取れていない、ということだと思います。社会はここ数年「点差がつく」教科になっています。個人的には、このように得手不得手がきちんと点数に反映される問題が入試としては好ましいと考えています。

 

昨年度入試では英理社の出来が合否を決めたのではないでしょうか? (というか、これが千葉県の特徴で毎年の話なのですが…)

ただし、「理社なら直前詰め込みで対応可能?」とは思わないでくださいね。最近の入試問題は「実験データ・図表・統計・地形図」等の資料を活用し、「分析・解釈・判断」して「それを表現する」ような問題が増えているからです。

小高進学塾のホームページにないもの

1か月以上、間が空いてしまいましたが前回の続きです。

小高進学塾のホームページにないもの、それは「志望校合格率」です。

もちろん掲載できないほど合格率が低い、という訳ではありません。

 

未来永劫、合格率が100%ということはありえませんからね・・・

塾前道路に向かっての掲示物やホームページでの「〇年連続合格率100%!」というアピールは、いつか途切れるときが来ます。

私は、残念ながら悔しい結果に終わった元塾生が、偶然塾の前を通ったり「小高元気かな」とホームページを見てくれたりしたときに、

「100%に足らない〇%って自分なんだよな」

「連続合格率100%を止めたのは自分なんだよな」

と思って欲しくないのです。

残念な結果になってしまった場合、私はその生徒に「・・をしておけばよかった、とか何か後悔はあるか?」と問いかけることが多いです。生徒からはもれなく「後悔はないです。やり切りました。」という回答が返ってきます。(今まで100%です)

その返事を受けて「なら、胸を張れ。あなたの努力は私が保証するから。」と私は生徒を高校生活へと送り出します。

「胸を張れ」と言ったのですから、その生徒を悲しませる(可能性がある)ことはしたくないのです。

 

念のために書きますが、これはあくまでも私の考え方であって、他塾さんを批判しているつもりは全くありません。

「勉強の仕方を教える」とか、塾に求められていることは色々ありますが、最終目標は「志望校合格」というのがほとんどのケースです。これに対してどれだけの実績を持っているか、ということは対外的に公表した方が塾探しをされている方からすれば好ましいと言えます。かくいう私も前職では合格率を公表していましたしね。このあたりは、独立して授業や進路指導の全てを一人でこなすようになり生徒への思い入れがより強くなったというか、年を取って情にもろくなったというか、私自身の心境の変化によるところが大きいです。

 

最後に塾探しをされている方に向けてこんな数字を公表します。

小高進学塾では「成績不振に起因する退塾者」が3年5か月の間0名です!