第二回入学者選抜等改善協議会の議事録が公表されました

11月30日(月)に「第二回千葉県公立高校入学者選抜方法等改善協議会」の議事録及び資料が公表になりました。

 

主な協議内容は「公立高校入試における受験回数」についてです。現行の前期・後期選抜のような複数回受験体制を維持するのか、それとも受験回数を1本化するのか、ということです。私が思うに、教職員の負担や2種類の問題作成にかかる経費等を考慮に入れると、県教委としては1本化したいのだろうと思います。

 

が、結論から言うと「保留」になりました。とりあえず、現中1年生までは現行体制が維持されるものと考えて良さそうです。

 

実は、県教委は平成25年の2月に受験制度に関するアンケートを実施しています。その中で「受験回数」に関する項目があったのですが、これが見事に票割れしてしまっているのです。

 

具体的な数値は以下の通りです。

中3生…複数回希望76%:1本化希望24%

中3生の保護者…複数回希望67%:1本化希望33%

高1生の保護者…複数回希望78%:1本化希望22%

中学校長…複数回希望34%:1本化希望66%

公立高校長…複数回希望10%:1本化希望90%

私立高校長…複数回希望10%:1本化希望90%

 

昨年度のわが子の様子を実際に見てきた高1生の保護者が、複数回受験を最も希望しているというこの結果は非常に重たいと思います。だからこそ、県教委は1本化に踏み切れないのだろうと推測します。(アンケートを取ればこうなるであろうことは予想できたと思うのですが…)

 

今後についてですが、平成28年度入試(現中3生の入試)より専門学科での前期募集枠が100%(事実上の1本化)になるので、この結果及びアンケート結果を見て、次年度以降に最終的な判断をする、ということになりそうです。

 

 

ブログのこと

今日は2月28日。塾の生徒募集もピークを迎えようという時期です。塾をお探しでこのホームページをご覧になられている方もいらっしゃると思います。

 

私のブログをお読みになって「なぜ11月のことを2月に書いているの?」という疑問を持たれた方もいらっしゃると思いますので、事情をご説明します。(事情というより言い訳ですが…)

 

開塾が平成27年9月で、そのときにホームページも立ち上げました。ブログはホームページにリンクを貼る形式ではなく、ホームページ内に開設したかったのですが、その方法が分からず、まずはブログなしのスタートとなりました。その後いろいろと調べたところ、ホームページ内にブログを開設するには、最初からホームページを作り直すしか方法がない、ということが分かり、新ホームページをアップしたのが11月末になります。そこから記憶を頼りに9月分からのブログを書き始めたのです。で、途中で記事の消失等もあり、いまだに9~11月の3ヵ月分のギャップが埋まっていないのです。

 

小高進学塾の新年度は4月からですので、3月中にこのギャップは解消したいと思います。

 

 

埼玉県の公立高校入試

11月24日(火)に埼玉県で公立高校入試の改善点が公表になりました。

 

数学及び英語の学力検査問題にて、正答率が極端に低い問題があるなど難易度設定等に課題があるため、平成29年度入試(現中2生の高校入試)より、受験生がきちんと実力を発揮できるように内容を改善するとのこと。具体的には、応用的な問題を含む「学校選択問題」を県教委が作成し、各高校の判断でこの「学校選択問題」を実施できるようにする、というものです。

 

公立高校入試の難易度については、千葉県も同じような問題を抱えていますね。ちなみに千葉県の公立高校入試の難易度についてまとめてみると、以下のようになります。

 

平成19年度まで…5科平均が約300点

一部の上位校(進学校)では高得点者が続出して、得点差がつきにくい入試でした。そのため、内申点(中学校格差があるので公平な合否判定資料とならない)やケアレスミスの有無で合否が決まってしまうケースが見られたようです。そこで、平成15年から導入された「特色化選抜」では、高い学力を持つ受験生を見極めようと、上位校(進学校)は「学校独自(応用)問題」を作成して入試を行うようになります。が、この「学校独自(応用)問題」も指導要領から逸脱した出題や、高校の先生の負担が大きすぎる、といった問題を抱えていました。

 

平成21年度から現在…5科平均が約250点

平成23年度の「特色化選抜廃止→前期/後期選抜導入(学力検査の必修化)」に向けて、平成21年度から入試問題が難化します。県教委の公式見解ではありませんが、「学校独自(応用)問題に代わりうる入試問題を県が作成する」という意図を感じます。

 

この結果、特に数学において、難易度のバランスが非常に悪い入試が行われるようになりました。元々、数学ではこのような傾向があったので、正確には「バランスの悪さがより顕著になった」というところでしょうか。

 

昨年度の前期選抜での、数学における出題状況を見てみましょう。

正答率10%未満の難問…5問(正答率は0.4%、1.9%、2.8%、3.2%、6.0%)

正答率70%以上の易問…8問(正答率は99.6%、93.1%、87.9%、87.5%、84.4%、77.4%、75.9%、74.6%)

難しい5問分(25点)は取れないけれども、簡単な8題分(約40点)はほぼ確実に得点できる。その結果、受験生の大半が50点~60点に集まる得点分布となってしまい、得点差がつきにくくなっているのです。

 

数学が得意な受験生にしてみれば、数学でライバルたちに点差をつけることができないのですから、不公平な入試問題と言えるでしょう。ちなみに、偏差値と実際の得点とで相関を調べてみると、昨年度の結果では、5科偏差値70(上位約2%)の実力を持った生徒でさえ、数学の得点は75点だったということになります。

 

この現状は決して好ましい状況にあるとは言えません。ぜひ千葉県でも、この「学校選択問題」を導入して欲しいと思います。上位校(進学校)は応用問題も含めた出題で実力判定ができる入試。それ以外の高校では正答率が40~70%程度の問題を中心とした出題で受験生の得手不得手がきちんと点数に反映されるような入試。これが理想だと思うのです。

 

 

県立学校改革推進プランの第3次案が公表されました

11月19日(木)に県立学校改革推進プランの第3次プログラム案が公表されました。

 

近隣で関係がある高校は以下の通りです。

 

松尾高校…28年度より、「グローバル化に関する学び」を導入

大網高校…30年度より、農業に関する学科の再編成に伴い、生産技術科と農業経済科が「農業科」に、食品工業科が「食品科学科」に再編成

茂原樟陽高校…30年度より、農業に関する学科の再編成に伴い、生産技術科が「農業科」に、生産流通科が「食品科学科」に、緑地計画科が「土木造園科」に再編成

千葉商業高校…30年度より、商業に関する学科の再編成に伴い、情報システム科を「情報処理科」に再編成

幕張総合高校…31年度より、普通科を再編し、進学を重視した「総合学科」を設置

 

学科の再編成(名称変更)がほとんどで、大網近隣では大きな変革はなさそうです。ただ、大網高校では、「生産技術科」と「農業経済科」の2科が統合されて「農業科」と再編されます。県の発表によると、経済(流通)の分野は主に「食品科学科」で学ぶことになるそうですので、再編後の「農業科」と「食品科学科」の経済(流通)分野のカリキュラムがどのように調整されるのかが気になります。クラス数(定員)がどうなるのかも気になるところです。

 

進学相談会等のイベントにて、ぜひ確認しておきたいと思います。(例年、大網・山武地区では夏に城西国際大学で学校主催の進学相談会が実施されています)

 

 

テスト勉強会

11月15日(日)のテスト勉強会に、外部から1名の参加がありました。

 

小高進学塾では、学校のワーク(提出物)をきちんと仕上げることからテスト対策を始めます。予想問題はテスト勉強の総まとめとして最後に取り組みます。提出物が終わらなければ、予想問題は渡しません。

 

やるべきこと(提出物)をきちんとやらずに、予想問題に頼るという安易な勉強スタイルを身につけて欲しくないからです。塾の仕事の最優先事項は「志望校合格」ですが、私は「合格後の高校生活」も意識して中学生に接しています。「志望校には受かったけれど、高校進学後は成績が低迷してしまった」なんて話を卒塾生から聞きたくないですからね。だからこそ、きちんとした学習習慣を中学校生活を通じて身につけさせたいと思うのです。

 

さて、テスト勉強会に参加してくれた外部生ですが、素晴らしいことに、自力できちんと提出物を進めてありました。ただ、間違えた問題を答えの写しで処理していたので、間違い直しの仕方をアドバイスするとともに解説を1問1問していきました。

 

模範解答(解説)は読んで理解するためのもので、写すものではありません。解説を読んで理解したら、もう一度自力でその問題にチャレンジすべきです。時間はかかりますが、成績アップのためには必要不可欠なことです。(解説を読んでも理解できないときは先生に質問しましょう) ちなみに、小高進学塾では毎週の宿題を通じて、このような勉強の仕方を習得させていきます。解答の丸写しは宿題として認めていません。授業後にやり直しとなります。

 

話を外部生に戻しますが、提出物チェックが終わった後は、英語が苦手とのことだったので、テスト範囲の文法解説と本文読解を授業形式でしていきました。

 

以上で、約4時間のテスト勉強会となりました。テスト、頑張ってくださいね!

 

 

公立中高委員会

11月13日(金)に千葉学習塾協同組合の公立中高委員会に出席するため、組合の船橋事務局に行ってきました。

 

高校の先生からのアンケート結果などを参考にして、10月18日(日)に実施した「公立高校 進学相談会」の総括をするためです。

 

ブースの配置や入場券の書式など、課題に対する改善策をいろいろと議論してきました。今日の話し合い結果を来年度に生かして、1人でも多くの保護者の方や受験生に満足してもらえるイベントとなるよう頑張っていきます。

 

なお、来年度の千葉学習塾協同組合主催「公立高校 進学相談会」は9月25日(日)に千葉市生涯学習センターにて実施予定です。

 

 

千葉学習塾協同組合の定例研修

11月11日(水)に千葉学習塾協同組合の定例研修に参加してきました。

 

今回のテーマは「アクティブラーニング」です。産業能率大学教授の小林昭文先生による「高校物理におけるアクティブラーニングの実践例」についての講演を伺ってきました。

 

「具体的な経験」→「内省的な観察」→「抽象的な概念化」→「能動的な試み」→「具体的な経験(元に戻って繰り返す)」とか、「気づき」を得るためには「コンフォート(快適)ゾーン」を確実に設ける、といったお役所的な理論構築が机上の空論にも感じられたのですが、実践例はとても参考になりました。

 

「演習時間中の立ち歩き可(むしろ推奨)」「演習中の生徒への声の掛け方(安易に教えない)」など、“考える” “書く” “話す” “発表する” といった生徒の能動的学習を促す数多くの工夫を教えていただきました。

 

今後の授業に役立てていきたいと思います。

 

 

来年度の教材

11月4日(水)・9日(月)と、2社の教材展示会(セミナー)に参加してきました。来年度の中学校教科書の改訂に合わせて、塾用の教科書準拠教材も改訂となるからです。

 

レイアウトや問題の難易度等、教材選定のポイントはいくつもありますが、私が最も教材に求めるのは、宿題の出しやすさです。理想は「ポイント」→「類題演習」→「宿題①」→「宿題②」→「発展問題」というページ構成です。類題と宿題①が同レベルで、宿題②がややレベル上であれば言うことなしです。

 

というのも、小高進学塾では同じ内容の宿題を2週連続で出すからです。もちろん定着率を高めるための工夫です。ですから宿題は、その日に学習した内容と前回の授業内容の2本立てになります。(さらに数学では既習事項からランダムに出題される小テストも宿題になります)

 

で、来年度の教材ですが…

 

実は困っています。今まで使用していた教材(2回分の宿題が別冊付録でついてきた)が改訂されて宿題用問題の量が減ってしまったのです。減った分は定期テスト対策問題になっていました。個人的には、1単元終わるごとに「章のまとめ」が2回もあるのだから不要に思うんですけどね。「テスト対策問題」と銘打つと生徒受けがいいのは分かりますが。

 

10年以上使ってきた教材ですが、お別れの時を迎えたようです。